2012年6月17日

《広西と湖南の侗寨を訪ねる》  
月   日 移 動 の 行 程 行  先 宿 泊
6月1日(金) 成田 09:35→広州 13:30 (JL855)
6月4日(月) 東莞 12:05 (Train K586) → 列車内
6月5日(火)  →三江県 04:49 独峒・高定 三江
6月6日(水) 三江→通道(バス) 坪陽 通道
6月7日(木) 芋頭 通道
6月8日(金) 通道 13:11(Train K585) → 列車内
6月9日(土)  →東莞 06:39
6月15日(金) 香港 15:15→羽田 20:25 (JL028)

先月に引き続いて馴染んだ地域ですが補遺的広西・湖南・貴州の侗寨を中心に旅をすることにしました。

今回のItinerary

6月1日(金)に成田空港から広州へ入りました。

広州に着いて、先ずは旅の拠点である《広東省東莞市常平》へ
向かいました。

広州空港から地下鉄で広州東站(約30分、7元)へ行き、中国
国鉄の高速鉄道・和諧号に乗り換えて東莞へ(55元)。

東莞站に到着したのは午後3時半頃でした。

先ずは、目的地への鉄道の切符を入手することです。
この時期、5月・6月は閑散期なのか余り並ばずに希望の最初の日の切符
を容易に入手することができました。

これで旅の準備の最初で最大の関門を通過しました。それもあっけなく・・・

2012年6月4日(月)曇り

東莞発12:05K586列車で目的地へ。
ほぼ1ヶ月前の5月9日と同じ列車です。
《目的地》なんて書いているのは降車駅を決めきれないでいたからです。

今回のゲートウェイとして《三江》《通道》《靖州》のいずれかを考えていま
したが、前回5月は雨に祟られたので、雨なら三江はパスして通道か靖州
のいずれかで下車としていました。
そういう思いもあって、乗車券は最も遠方の靖州で買っていました。


昨日のうちに近所のコンビニで缶ビール3缶(3.5元x3)と2.5元の花生
(ピーナッツ)を車内用に買っていました。


東莞火車站へ着いた後、前回と同じくMacへ立ち寄り6元の早餐でコーヒ
ーを飲みながらの時間待ちです。

その後、前回は駄目だった帰りの切符を買うことを再チャレンジしたとこ
ろ、今回は容易に入手できました。懐化から深圳です。(本当に中国の
鉄道切符の発売のルールは判らない・・・)


その後、待合室で列車を待って改札が始まり乗車しました。

中国Macの6元朝食サービスはありがたい。
日本ではコーヒーのお代わり無料が中止に
なるとの情報もありますが、中国では現時点
はそういう動きはありません。

6元(約70円)で1時間以上居ても何等
問題ありません。

K586 快速
全程 2356公里 全程 36小57分
深圳西 点站 成都
发时 10:35 23:32
站次 站名 达时间 开车时间 时间 里程
1 深圳西 10:35 0公里
2 12:02 12:05 1小27分 72公里
3 广州 12:57 13:09 2小22分 154公里
4 佛山 13:43 13:45 3小8分 184公里
5 15:04 15:06 4小29分 271公里
6 16:56 17:01 6小21分 408公里
7 茂名 18:39 18:53 8小4分 533公里
8 河唇 19:46 19:49 9小11分 594公里
9 玉林 21:12 21:21 10小37分 708公里
10 22:19 22:22 11小44分 797公里
11 23:48 23:50 13小13分 916公里
12 柳州 0:41 1:05 14小6分 986公里
13 融水 2:40 2:44 16小5分 1112公里
14 融安 3:25 3:49 16小50分 1139公里
15 三江 4:49 4:55 18小14分 1219公里
16 牙屯堡 5:44 5:46 19小9分 1256公里
17 通道 6:07 6:09 19小32分 1279公里
18 靖州 6:34 6:37 19小59分 1310公里
19 怀化 8:39 8:55 22小4分 1439公里
20 10:12 10:19 23小37分 1532公里
21 孟溪 11:31 11:43 24小56分 1589公里
22 秀山 12:12 12:17 25小37分 1635公里
23 12:43 12:48 26小8分 1679公里
24 黔江 14:01 14:07 27小26分 1761公里
25 武隆 15:12 15:23 28小37分 1874公里
26 涪陵 16:16 16:20 29小41分 1941公里
27 寿 16:49 16:54 30小14分 1985公里
28 17:31 17:55 30小56分 2041公里
29 合川 19:06 19:22 32小31分 2107公里
30 遂宁 20:31 20:35 33小56分 2208公里
31 成都 23:32 点站 36小57分 2356公里
列車は5人掛けの座席。通常6人掛けですが、出入り口だったため1席が欠けていました。
向かいは中年の夫婦で、後に四川人と判りました。私は3人掛けの通路側でしたが、隣には20代と思える若いカップル。
じゃれ合っていて多少妬ましく思えましたが、行き先は『靖州』ということも判りました。


座席は満席で多少の立ち客も居ました。


途中で乗客の入れ替わりもあり、夜汽車になること頃には若干の空席も出始めましたが、私のボックスは全員が遠方まで
の為に空席が出ませんでしたが、横と前がカップルで抱き合って寝ていたので私にとってはスペース的に楽でした。


特に話もせずに列車は進ましたが、途中で改札があり、何処へ何をしに行くのかとしつこく警官に訊かれたので仕方なく、
日本人、侗寨を訪ねる、というと、いつものことながら後ろの座席の乗客も含めて大勢に取り囲まれて大騒ぎになりました。
ひとりの男が、俺は侗族で牙屯堡で降りる、俺の家に来ないかとの申し出があったほどです。

【公里=KM】

<1>2012年6月5日(火) 《独峒》侗寨探訪

イントロはこれ位にしていよいよ本編です。

站名 达时间 开车时间
三江 4:49 4:55
牙屯堡 5:44 5:46
通道 6:07 6:09
靖州 6:34 6:37
いくら6月で夏至も近いので夜明けが早いのですが、まだ真っ暗です。
(この辺りは北回帰線より少しだけ北に位置しているので、夜明け・日の
出の時間が季節により日本ほど大きな違いがありません)

三江县が近付いてきました。
定刻では、三江县4:49着ですが、若干の遅れで 三江县に到着しました。

到着の直前になり雨が降っていなさそうなので三江县で下車すること
にしました。

三江县 は広西、
牙屯堡以下は
湖南省です。

↑ 上の写真は前回5月の訪問時に撮影。

前回の5月に三江县站を下見していましたので、早朝の未だ夜も明けない5時前でしたが、三江の中心《古宜》への足をそれ程心配していませ
んでした。

站に列車が到着するや否やミニワゴンタクシーへの客引きに荷物を奪われそうになりました。客引きを無視して外へ出ると、ミニワゴンタクシー
が10台程度客待ちをしていました。見ていると各々に4・5人の客が乗り込んで三江の町に向かって出発です。三江县站は三江から約20km
程の郊外に所在していて、周辺には貧しそうな農民の住居が散在するだけですから、必然的に降りた客のほぼ全員が三江の町をめざします。

結局、私も乗合のミニワゴンタクシーに乗って町を目指しました。
  (選択肢として、今日の行先の《独峒》へは三江西汽車站発06:40バスが7時前後に三江县火車站を通過するのを知っていますから、町に
   向かわずにここで2時間ほどバスを待つということも考えたのですが、真っ暗な中でそれは出来ないと直ぐに打ち消しました。)

乗合のミニワゴンタクシーは暗闇をぬって町を目指し、三江河西汽車站へ到着しました。
デジカメの記録によると05:12となっていました。

ひとりでチャーターする場合は料金のネゴが大きな問題ですが、多くの乗客が交渉もせずに乗っていましたから余分な心配はしませんでした。
着くや否や運転手は10元を請求しはじめました。どうやらそういうシステムになっているようです。昼間の5元の倍ですが、不満を感じません
でした。

バス站は未だ開いていませんでした。
観察してみると、乗り継ぎで色々な行先の乗合ミニワゴンが客引きをしていました。

右上のミニワゴンは、左から《黎平》《水口》《従江》というプレートを掲げています。三江からの方向を考えてみると、これ1台で全ての
目的地をカバー(巡回)するとは思えません。多分、何処かで集散するシステムがあるのでしょうが、その方面へ行くには乗ってきた
列車も十分に利用価値があるのではないかと思いました。特に貴州省の《黄崗》へ行くには、夜行列車で桂林に朝到着し、バス
で従江へ向かっても従江着が午後2時過ぎで、1日に2本しかない午後便の2時発の黄崗へのバスに間に合わずに従江で
1泊する必要がありました。それが乗ってきた列車で三江县火車站に着いてこのルートを使えば従江午後2時発の黄崗への
バスに余裕で間に合います。

先ずは地図をご覧下さい。

三江・古宜の北西に大きく
記された《独峒》があります。

先月・5月は独峒まで行き、
三江の中心の古宜方向へ
《平流》《八協》と侗寨を見ま
した。

その時に、独峒を少し探索しましたが、私の先月分のHPの記述は、

   30分以上も経ってようやく雨が小降りになったので独峒の探索に
   傘をさしながら歩き始めました。
   独峒にも鼓楼がある、という断片的な情報があったのですが、少し
   歩いた限りでは目に入りません。


ということで終わっています。




今回はそれにもめげずに幸いにも雨が降っていないので先ず独峒を
再度探検することにしました。

三江河西汽車站は6時前にようやく開きました。(というより、私が早く着きすぎたのですが・・・)


最も朝早く出るバスのひとつである独峒行きの切符を早速購入しました。06:40発です。

こういうところが中国のローカルバスの面白さです。

発車時間が迫ってきた時、車内に居た私の耳に、ガーガーと鳴く鳥の声が入ってきました。
何事かとバスを降りると、私が乗っているバスの屋根上にアヒルの積み上げ作業が行われていました。

途中で《孟寨》という地点を通過しました。
5月の際は、この少し先で三江へのバスに乗ったのでした。

バスは2時間少しで独峒に到着しました。
ところが、今回も独峒に近づくにつれて小雨が降り出しました。これは困ったな、というのが正直なところです。

でも、5月の際はかなり強い雨でしたが、今回は小雨です。

前回とは違う方向へ歩き出しました。

すると・・・

立派な鼓楼がありました。

独峒(DuDong)鼓楼というプレートが掲げられていました。

内部に足を踏み入れると祭礼に使用される民族楽器の芦笙(ろしょう LuSheng)が整然と立て掛けられて
保管されていました。

鼓楼の内部を見上げました。
方形の鼓楼で、がっしりとした骨組みが見事です。

でも、若干ですが違和感がありました。
そうです、綺麗過ぎるのです。何もかもが新しいのです。鼓楼というのは一般的に煤けているのに・・・



内部に色々なところから鼓楼の落成を祝う額がかかげられていました。数は6・7枚もあったでしょうか。

それをよく見ると贈った日付が、
   上:2007年春節
   下:2007.3.1
となっています。他も同様でした。

ということは、この鼓楼は2007年、即ち5年前の落成ということになります。
これで合点がいきました。、

鼓楼の正面に戻り、道路越しに背後を振り返りました。
そうすると、背後の小高い丘の上にも鼓楼が見えていました。

確かに独峒にも鼓楼が存在していました。侗族の村ですから、当然といえば当然です。前回、先月は
かなりひどい雨で歩く気にならなかったから仕方のないことです。

新しい鼓楼だけではなさそうだと思い、元へ戻って今度はT字路を下の方向へと歩いていくと、5分もしないうちに時代を感じさせる花橋(風雨橋)
が見えてきました。

右の奥に木造の建物があり、少し見辛いですが、塔屋が三つあるしっかりとした造りの花橋です。

《左の塔屋です》

《中央の塔屋です》

《右の塔屋です》

これは左の塔屋の土台部分です。伝統的な
丸太を組み合わせた基礎が部分が判ります。

花橋の内部です。装飾性に乏しいのですが、
それが却っていい雰囲気を醸し出しています。

この花橋(風雨橋)の架かっていた川沿いの道路を進んで来て、左手に花橋があったのですが、その少し手前の右手、即ち、花橋の斜め
筋向いに小ぶりな鼓楼がありました。

階下の格子造りの壁面から内部に芦笙が立て掛けられているのが外からでも見えました。

盘(=磐)貴鼓楼という名が付けられていました。

内部へ入りました。
外から見えた芦笙以外にもっと長い物もありました。

この鼓楼も方形の造りでした。

この《盘貴鼓楼》を見た時に直ぐに気が付いていたのでしたが、この鼓楼は少し傾いていました。

鼓楼全体が若干ですが左に傾いています。
写真でも少しはそれが確認できると思います。

そのことよりも、鼓楼に貼り付けられた、半ば破れている張り紙が面白いと思いました。
『芦笙楽捐〇〇』(〇は判読できません)。捐は義捐金の捐ですから、芦笙に対して、又は、それを使用
する祭礼に対する住民の寄付金を書き記したものでしょう。
20元でこのように張り出してもらえるのであれば私だって・・・と考えた次第です。

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矢張り《独峒》は侗族の村=侗寨でした。
先月の5月は雨の為に歩き廻れなかったのですが、今回1時間
余り歩いただけで鼓楼と花橋に出会うことができました。

2ヵ月かけた《独峒》巡りでした。

次はいよいよ高定へ行きます