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《四川省犍為に今も残る狭軌を走る蒸気機関車を訪ねる》     

2013年3月30日

たまたま広州から乗車した新特急『和諧(HeXie)号』の中で、車内に備え付けられている広報誌《和諧之旅2012年10月号》に
四川省に今も現役として客車を牽引して活躍している狭軌(ナローゲージ)を走る蒸気機関車に関する記事を見つけました。

是非とも行ってみたく、雑誌を大事に持ち帰りました。

それを、《次回の旅の予告》として
http://www.meitian.sakura.ne.jp/sub549.htm
で既にHPに掲載してありますのでご覧頂いているかもしれません。

先ずは、四川省の省都である『成都』へ行きます。

候補の列車は3本あります。

上段は到着が遅すぎるのでホテル探しに苦労する恐れがあるのでパス。
中段と下段を比較すると、中段は車内1泊に対して下段は車中2泊で疲れそうです。
更に、下段の到着駅が《成都東》になっているのも気になります。

このように検討した結果、中段の列車に決めました。

切符を買いに《東莞東站》へ行きました。

寝台にするか座席にするか・・・
少し考えました。
翌日の到着時刻をみると、夕刻です。ということは、翌朝到着後に直ぐに
行動を開始するのではありませんから、たとえ夜行列車の車内で眠れな
くても翌日の昼間の走行中にうとうとできるわけですから、ここは贅沢を
しないで《硬座》にすることにしました。

もう春節が過ぎてかなりの日数が経っているので第一希望を3月19日
発として、満席なら1日刻みで遅らそうと思って窓口へ並ぶと、すんなり
と3月19日の切符が手に入りました。

さいさきがよくて気分爽快でした。

2013年3月20日(水)=夜行列車の続きです

2013年3月21日(木)

2013年3月22日(金)

行くにあたってネット等で情報を収集しました。

そして得たキーワードは、

  成都
  石羊
  犍(牛偏に建)為
  三井
  嘉陽

でした。

莞到成都
车时刻表
次- 站-到站 发时 时间 参考票价
K586/K587 11:32 23:42 36小14分 硬座251元
成都 426/441/456元
软卧673/703元
T128/T125 12:02 17:27 29小25分 硬座289.5元
成都 501.5/517.5/534.5元
软卧791.5/823.5元
K1092/K1093 19:11 9:39 38小39分 硬座277.5元
成都 480.5/496.5/513.5元
软卧757.5/789.5元
T128/T125 
点站 成都
全程时间 29小25分
成都
发时 12:02 17:27
全程硬座289.5元
全程硬501.5/517.5/534.5元
全程软卧791.5/823.5元
站次 站名 达时间 开车时间 时间
1 12:02
2 惠州 12:53 39分
3 河源 13:49 1小41分
4 14:50 2小42分
5 17:31 5小24分
6 吉安 19:31 7小25分
7 南昌 22:03 9小48分
8 武昌 1:33 13小19分
9 随州 3:21 15小17分
10 4:55 16小38分
11 十堰 6:45 18小41分
12 安康 9:20 21小6分
13 万源 11:08 23小4分
14 12:45 24小35分
15 13:55 25小47分
16 南充 14:57 26小29分
17 遂宁 15:42 27小35分
18 成都 点站 17:27 29小25分

いよいよ旅の始まりです。

東莞站も東莞東站も共に東莞市常平鎮にあります。

私的な表現を許して貰えるならば、東莞站は《表口》。それに対して東莞東站は《裏口》のようなものです。東京駅と上野駅のようなもの
と思って頂ければよいと思います。

今回の旅の始まりは《東莞東站》でした。

東莞東站には《茶座》と呼ばれる有料(10元ですが)の
別室の待合室があります。
当初は一般の待合室で待っていたのですが、茶座の呼
び込みがあり、多くの乗客が10元支払って移動を始めた
ので私も10元支払って茶座に移動しました。

ところが、余りにも多くの一般の乗客が入ったために何と
10元支払っても混雑の中で立ったままでした。
お茶やミネラルウォーターのサービスもなく、10元取られ
損でした。

ただ、それでもメリットがあります。
少しだけ早く乗車案内をして貰えるので、網棚の確保が
ほぼ間違いなく出来るということです。何しろ、地方に帰
る中国人は我々が想像もつかないほどの荷物を持って
列車に乗り込みますから。

いよいよ乗車の案内がありました。
東莞東站始発で、列車は既に入線していました。

東莞東の発車時点で乗車率は100%を少し超えていたでしょうか。
《無座》の乗客も居て、トイレは大丈夫でしたが、デッキと洗面所は完全に占拠されていました。

私の座席は6人ボックスの3人掛け席の真ん中でした。決していい席ではありませんでしたが、向かいに
座った30歳前後の女性と一寸したきっかけで話すようになりました。上の写真とは無関係です。

私が日本人と分ると、彼女が色々と質問をしてきました。

答えに窮したのは、何故飛行機で行かないのかという質問でした。
汽車が好きだから・・・この辺のことをうまく説明する中国語の能力を私は持ち合わせていませんでした。
また、彼女は桜は咲いているのかとも訊いてきましたが、ネットで例年よりもかなり開花が早いという情報
を得ていましたのでそれは言えました。

面白かったのは、紙に書いて『濱埼歩』を知っているかと訊かれたことです。
暫く考えて、はっと気が付いたのは、『浜崎あゆみ』でした。私自身はこの分野は疎いのですが、中国で
かなり人気があるということをTV番組か何かで聞いた記憶がありました。
そこで、知ってるというと彼女は喜んでくれました。

次に私は『AKB』を知っているかと訊くとよく知っているとのことでした。


こういう他愛のない会話ですが時間潰しにはなりました。
彼女は途中駅の『武昌』で下車しました。午前1時半過ぎでした。

夜が明け、朝になりました。
途中站で下車客があり、ようやく車内にゆとりができてきました。

何処の站からか記録を忘れましたが、高さ2.5m位もある植木(?)
を抱えて乗って来た乗客がありました。植木を車内に持ち込んで置き
場所を確保するのを見も知らない他の乗客が手助けしました。彼の前
の座席に座っていた二人は空席に移動してオッサンと植木に場所を提
供しました。(この辺は中国人はおおらかです)

站名 开车时间 时间
12:02
惠州 12:53 39分
河源 13:49 1小41分
14:50 2小42分
17:31 5小24分
吉安 19:31 7小25分
南昌 22:03 9小48分
武昌 1:33 13小19分
随州 3:21 15小17分
4:55 16小38分
十堰 6:45 18小41分
安康 9:20 21小6分
万源 11:08 23小4分
12:45 24小35分
13:55 25小47分
南充 14:57 26小29分
遂宁 15:42 27小35分
成都 17:27 29小25分

時刻表を再掲しておきます。

2013年3月19日(火)

今回の列車は途中から若干の遅れが発生しました。

成都への到着は約1時間の遅れで18:20でした。

成都は大きな站でした。

また、站前広場は人で溢れていました。

宿探しです。

明日の移動もあるので出来るだけ成都の站から離れたくなく、站を背にして左前にある小奇麗なホテルに入りました。
すると、外国人は駄目と断られてしまいました。成都という大都市なのに・・・

断られた『嘉立酒店』です

仕方なく、その近所のホテルに入りました。
『歩升(昇?)商務酒店』でしたが、同じように外国人はノーでし
た。

どうすればいいのか?と訊くと、その先の『成都大酒店』へ行けと
のこと。そのホテルは站からも見えていましたが、高そうなので敬
遠していました。

一晩寝るだけなのに勿体無い、他がある筈だとそのあと2軒廻り
ましたが同じで、成都大酒店へと言われてしまいました。

最近の日中の微妙な関係が原因ではなく、チベットと隣接している
ことの方が当局にとって問題なのだろうと理解しました。

そうは言っても宿無しは困ります。仕方なく『成都大酒店』へ行
きました。入口には特価で400元とかの表示があり、一泊だから
まあいいか、と大らかに構えていたのですが、何と750元が最
安値というではないですか。とても750元を払う気にはなれませ
ん。

最後の手段です。
よくあることですが、站に降り立つと大勢の客引きに声を掛けら
れます。通常は完全に無視するのですが、今回ばかりは違い
ます。成都大酒店をあとにしてキョロキョロしていると案の定、男
に声を掛けられました。先ほどの経験があるので、『日本人だけ
ど泊まれるホテルがあるか?』と率直に言うと、『遠くない所で
300元だけどある』とのこと。じゃあとお願いしました。

直ぐ側に停まっていたミニワゴンに押し込まれました。運転手がいて、客引きとドライバーが前方の席、私1人が後の座席です。
車は5分位走って或るホテルの前に着きましたが、その間は不安が湧いていました。このまま拉致され仲間の居る拠点へ連れ
込まれたら厄介だ、そういう雰囲気が出てきたら、どうやって逃げようか・・・  
こんなことを思い巡らせているうちに到着しました。ほっと一安心しました。



案内されたのは『旭峰酒店』で、少し成都の站から離れてはいますが徒歩で10分程度の場所にあるホテルでした。

極く平凡な普通のホテルでしたが、とても300元クラスでは
ありません。
私の経験からして100~150元でしょう。多分
差額は客引きと運転手の懐に入るのでしょう。

部屋に入って先ず驚いたのは、ドアの下の隙間から投げ込
まれていたカードの多さでした。10枚以上あったでしょう。
記念に持ち帰りました。

不満足な成都での宿泊になってしまいました。

昨日は列車の到着が予定よりも遅れた為、取り
敢えずの目的地である『石羊バスターミナル』
の行き方を調べる余裕がなかったので、旭峰酒
店をチェックアウトして直ぐに成都站へ戻りました。
言われていた通りで、10分程度で着きました。

すると、站前に大きな看板を発見しました。
結構丁寧にバス路線が示されています。そこに、
『石羊場公交站』があり、11路と28路で行ける
ことが判りました。また、出発は『火車北站東広
場站』
ということです。

バス乗り場は火車站を背にして左手で、直ぐに判りました。

11路と28路、どちらのバスも待機していましたが、特に理由もなく28路
のバスに乗りました。料金は2元でしたが、何と目的地の『石羊客運站』
まで1時間半
も掛かりました。

当初、次の行程の為に昨日中に石羊客運站まで移動しておこうかととの
考えも持ったのですが、そうしなくてよかったと思いました。

『石羊客運站』はかなりの規模のバスターミナルでした。

バスの切符売り場の窓口はどこ行きでも買えるようでしたので、読み方が判らなかったので紙に《犍為》(犍=(牛偏に建)と
書いて切符を買い求めました。

このようなカードが置いてありましたので、貰って
きました。

切符を買ったのは11時過ぎで、よく見ると11:31の発車となっています。余り時間の余裕がないので乗車券に記載の5番乗車口
へと急ぎました。

ここで、《犍為》の「犍」の読みを
ようやく知りました。

Qianですね、結構発音の難しい音
です。

これは、左の写真の行先の上から2
行目の左から二つ目の犍為を切り取
り拡大したものです。

手持ちの字典で検索すると、左のようにありました。
『犍』はどうやら地名としてのみ使われているようですね。

バスは定刻に石羊ターミナルを発車しました。
成都からは直ぐに高速道路に入り、途中の休憩もなしに2時間以上走行しました。

そして降りたのは《犍為北》でした。

私のメモによると、インターを出たのが11:31、下の犍為ターミナルへの到着が14:03です。つまり、石羊から犍為へは
2時間半ということになります。

犍為の『犍為県客運中心』の真向かいに立派な建物のホテルが
ありました。

『百海假日酒店』という名で、値段を訊くと、350元というのでや
めました。

犍為』が面白そうな町であれば先ずは1泊して翌日から狭軌のSL探訪に行こうかな、とも思ったのですが、通ってきた限りにおいて
平凡そう
だし、唯一と思われた立派そうなホテルも値段が高かったのでパスすることにして、調べておいた『三井』へ入ってしまう
ことにしました。

狭軌のSLに出会うには『三井』へ行く必要があります。
『三井』へは犍為の公交バスで約30分との情報です。

『三井』へ行く公交バスは対面の『百海假日酒店』の前にある公交バスの停留所に停まっていました。

バスには、本来(?)の《犍為⇔三井》の表示よりも大きく《嘉阳小火車》(阳=陽)が掲げられています。
多分、このところすっかり有名になったのでそうしているのでしょう。

気が付くと、小型バスの車内には目指す狭軌のSL列車の詳細な
情報が貼り付けられていました。
  (もう、すっかり当地の重要な観光資源になっているのでしょう)




     また、この小型バスの乗車賃が4.5元と標されています。

バスは来る時に降りた高速道のインターの手
前で右折して丘陵の中へ入っていきました。

20~30分走ったところで、右のような看板が
頭上に現れました。

もう少しのようです。
胸が高鳴ります。

そしてバスは、終点に到着しました。14:50過ぎでした。
バス車内に貼り付けられた小火車の発車時刻を見ると13:00の後は17:00です。
そこで考えました。ここで1・2泊してゆっくりするのがベストだと思い、バスを降りた辺りで車掌にホテルがあるかどうかを
訊ねると、この裏手に1軒あるというので、覗いてみることにしました。

もし泊まるに耐えられないほど酷いようだと犍為で泊まってバスで往復すればよいと思い、行ってみました。

このピンクの建物の裏が三井のバスの発着点になって
います。

そして、ホテルは招待所が1軒あるだけです。

ネットの設備はありませんでしたが、招待所でありながら
120元も取るだけあって普通の賓館・旅館でした。

招待所のカードです。
大きく拡大したのは、書いてある文章が気に入ったからです。読んでみて下さい。

ここまでが長い長いイントロでした。さて、いよいよです。(区切り線は四川だからパンダです?!)

三井は極く小さな町(というよりも集落というのが妥当かな?)でした。

招待所のある一角に商店あるだけで、直ぐ傍にナローの鉄路があり、その先に站がありました。
(站まで招待所から徒歩で2分位で誰でも間違いなく行き着けます)

三井への小型バスでの到着は3時前で、招待所にも
直ぐにチェックインできたので、次の列車(これが最終
になります)が17:00ですからそれ迄、ぶらぶらしなが
ら情報を仕入れることを目的に站周辺へ行きました。


  木造の小さな駅舎が目に入りました。
  また、石炭を満杯にした貨車も佇んでいました。

近付いてみると、駅名は『三井』ではなくて
『跃进站』(跃进=躍進)でした。


   この時文字の意味が判らなかったの
   ですが後ほど調べてみると《躍進》で、
   どうやら地名ではなくて今後の飛躍・
   発展を願っての命名だと思います。

《狭軌》(762mm)であっても軌道は立派にできています。

『跃进站』の外れには石の碑文がありました。
注釈を付けておきますのでお判りになると
思います。

  嘉陽=炭鉱と鉄道の所有会社名
  火車=鉄道
  芭石=始発・終着駅(芭蕉・石渓)
  窄軌=狭軌

【参考】
  1435mm⇒標準軌、日本の新幹線
  1067mm⇒(3’6”)日本の在来線
  未満⇒狭軌

『跃进站』の対面に小奇麗な建物がありました。

どうやら案内所のようです。

内部に入って目に付いたのが大きな2枚のパネルでした。
どちらも特別に誂えた物ではなく、どこかにあったものを複写したようで不明瞭です。
特に、上の方は見難くてすみません。読み辛いでしょう。

下の2枚は同じ写真ではありません。
最上段の電光掲示にご注目下さい。

書かれていることは、
  1.07:00と17:00発は窓口で切符を買う必要がなく、乗車して車内でお求め下さい。運賃は5元。
  2.14:30発は観光用の特別列車で、折り返し運行で所要時間は往復2時間半、運賃は100元。

案内所と站、及び軌道の間が公園になっていて、展示物も多くあります。

特に見入ったのがこれで、切り取って拡大してありますからご覧下さい。
(ここに、この鉄道のゲージが762mmと記されています)

17:00発のローカル列車に乗るかどうしようか、と逡巡しましたが、宿は確保してあるものの戻ってくるのが遅くなりそう
なので明日に残しておいて、きょうは全体像の撮影をすることにしました。

遠くから汽笛と共に17:00発の列車が迫ってきました。

機関車の向きが逆向きです。
これでは面白くありません。SLはどちらの運転も可能
なように設計されていますが、矢張りSLは煙突のある
方が前になっていなければ面白くありません。

站に進入するかと思われた列車のSLが站の
手前で切り離されました。

どうなるのかと興味を持って眺めていると、站
構内の客車の入換え作業を行ってから再度
元の客車に連結されて站に進入してきました。

左が客車を牽いてきて切り離されたSL。
右は14:30に出発して戻ってきた観光列車。

観光列車にはカラフルなプレートが付けられています。
また、客車は青く塗装されていました。

客車を牽いてきたSL。

切り離されたSL。

観光用の客車は2種類あるようです。茶色の塗装と青色の塗装。

鉄道の站でSLを見たり、客車を見たり、或る時は貨車を見たりしていると、昔懐かしいSL列車特有の煤煙の臭い、
石炭がらの臭いを身体一杯に浴びました。そして、子供の時の奈良県のいなかでの思い出を新たにしました。

そして、SLが町を走る路線から退役してディーゼル化されたときの祝賀行列さえも彷彿とさせられました。

その町はかなり以前に《市》に昇格し、そこには、今は両親の墓しか存在しません。

そうこうしているうちに夕方になってきました。
きょうは招待所に併設されているような階下のレストランで夕食と洒落こみました。

メニューから無難そうな《回鍋肉》を選び、『辛くしないで』と特別の注文をつけました。
若干乾燥させたような豚ばら肉の薄切りに緑のものは殆どがネギでした。
関東風の白ネギではなく、関西風の葉ネギでした。ある程度おいしく頂戴しました。
料理24元(白飯は無料)にビールが7元で31元でした。

別に寝酒用に唯一のスーパーでビールを買い求めると4元でした。

                                               (1元=約15円)

翌日は朝7時の一般車で往復して、午後に観光車で往復と2往復乗る積もりでいました。

多分がらがらだろうと思って6時50分頃に『跃进站』へ行くとかなりの人です。

  中国でもかなり西に来ていますから、明るくなるのは7時半頃ですから、まだ真っ暗でした。下の写真は06:54
  の撮影ですが、実際は殆ど何も写っていません。それを加工して何とか雰囲気が読み取れるまで感度をアップさ
  せてこうなりました。

SLに牽引された小さな客車を2輌連結した列車が入線してきました。
まだ暗い中での乗り込みですが、押し合いながらです。私は木製のロングシートの座席をなんとか確保しました。

客車といっても窓はガラスが無くて開放です。また、鉄板を材料にして自分達で造り上げた、まるで映画で見た捕虜を運搬する
車両のようです。

定刻に発車をしましたが、満席です。空いているだろうという予想は完全に外れました。

直ぐに車掌が廻ってきて5元を徴収されました。
乗客は全員が地元民で、旅行者風は私だけでした。

07:40頃になってようやく外が写真を取れる位に明るくなってきました。

カーブで車窓から身を乗り出して機関車を撮影するという醍醐味に挑戦してみました。

機関車をほぼ捉えています。

モクモクと上がる煙を捉えた積もりですが・・・

何と鉄道の敷地内をモーターサイクルが
正面からやってきました。

車内の情景です。

                右の老人も趣があります。

婆さんは全く動きません。

若干ですが、乗客の入れ替わりがありました。

ところが、当初から皆さんの会話は全く解りません。
四川語なのでしょう。

08:00です、列車は『仙人脚站』に到着しました。結構学童も乗ってきます。
荷物で積まれていたケース入りのビールも卸されました。

08:10にはこの沿線沿いの重要な站『芭蕉沟』に到着しました。立派な駅舎が最近建ったようです、
ここでは積んで来た殆どの荷が卸されました。

また、ここは渓谷探訪の基地にもなっているようで、若人の姿もかなりありました。

この先で列車は折り返しです。

ここは『菜子坝』站です。かなりの乗客の乗降がありました。

そして、『蜜蜂岩』站。

『跃进站』から一つ目の站(つまり帰路だから、ここを
出ると次は『跃进站』ですが、往路はまだ暗くてよくは
見えませんでしたがどうやら
スイッチバックの站にな
っているようです。


見た限りでは勾配が理由でなく站の施設の配置が
スイッチバック站になっているようです。

『跃进』站に戻ってきたのは9時半頃でした。
7時の出発でしたから往復で2時間半とい
うことになります。

勿論、戻りも車掌がきっちりと5元の徴収
に廻ってきました。

『跃进』站へ戻って来てからは昨日と同じように周辺でSLを撮りながら過しました。

『跃进』站に到着、お疲れ様でした。

若干剥げてしまっていますが、この緑に塗られたSLが往復を牽引してくれました。

このSL、銘盤は確認できませんでした
が、No.10というプレートを付けていま
した。

テンダー型で、動輪は小さいながら4つ、
つまり、日本風にいえば《D型》というこ
とになります。




          なかなか逞しい勇姿です。

大きな特徴は、煙突の上部に設置された火の粉除け(?)でしょうか・・・

三井への小型バスの車内に貼り付けられていたタイムテーブルです。
若干変更になっている部分もあるかも知れませんが、10:30の観光用の特別列車が次にあるようです。

案内所の周辺にはかなりの観光客風の
人々が10:30を待っているようでした。

よくみると、離れたところに大型の観光
バスが駐車されていました。早朝に成都
を出発したのか、或いは近くにある大仏
で名高い《楽山》からの観光客でしょう。
この地区の周遊コースに狭軌のSL列車
が組み込まれているようです。

昨日と違って案内所内の切符発売の窓口
では、10:30の切符が発売されていまし
た。料金は100元です。

私は既に07:00の普通でローカルの旅
を満喫しています。設備がよい《観光列車》
に乗ってもここで時間待ちしている物見遊
山の連中とひとりだけでは騒がしいだけで
面白くない筈なので観光列車には乗らな
いことにしました。

そのうちに観光列車の改札が始まりました。

大勢の観光客が次々と乗り込みます。
普通車のおんぼろの鉄の箱と木の内装で
ロングシートと違ってガラス入りの窓で4人
対面席の車両です。観光客だけに車内の
喧騒が外まで聞こえてきます。


観光列車を止めたのはよかった、乗らなかっ
たのは正解と思いました。


列車は定刻に満席の状態で発車していきま
した。

站の外れには石炭を満杯にした貨車が長い編成で入線していました。

何処から?と思い辿っていくと、站の先に積み込みの設備がありました。

運行の合間でもSLは忙しく構内の入換え作業を担当していました。このSLはNo.10です。

ここでは女性も立派に働いています。
線路の切り替え操作(ポイント操作)も女性でした。(旧式の手動タイプでした)

帰る日になりました。

11:46 成都東始発の列車です。硬卧ながら下段が取れているので気が楽です。

2013年3月24日(日)

【このナローレールの概要】
  嘉陽集団(石炭の採掘が中心)の所有のため、『嘉陽小火車』と呼ばれています。
    1938年    中英合弁会社により採掘が始まる。
    1958年    石炭運搬のために産業用鉄道として建設。
    1990年以降 炭鉱閉鎖、後に庶民の足と観光用として継続運行。
    総延長距離  19.84km 

一応、四川に現存する狭軌SL列車の探訪を終えたこととします。
狭軌ですから、大型遊園地等の遊戯具に近いものですが、こちらのものは運行距離も長く、スケジュールがはっきりしているので
一般の鉄道と殆ど同じです。
機会があれば再訪したいと思っています。

もう目的を達することができましたので『犍為』に戻ることにしました。
犍为・三井間の小型バスは頻発していますから発車時刻に捉われる必要はありません。

後から知ったのですが、犍為にはバスターミナルが2つあります。到着したのは南站、乃至は中心站で、同じ道路
沿いの少し手前に小さな北站があります。そこにも少し大き目のホテルがあったのに昨日気が付いていました。

今日の泊まりはそこにしようと思っていましたが、バスを北站で降りずに南站・中心站まで行って、町をぶらぶら
しながら、北站の方へと歩きました。もう少しで北站と思う頃にある程度まともそうなホテルがありました。
経験上、概して、××商務酒店という名のホテルは当たり外れが少ないので、目に付いた『尊悦商務酒店』へ
入りました。

フロントでは120元というので、納得してパスポートを示して
デポジットを含めて言われるままに200元支払って鍵を貰っ
て部屋に入りました。早速、ネットに接続して問題ないことを
確認して、『さあ、パソコンで写真の整理でも始めようか・・・』
と思っていると激しくドアをノックする音です。何事かと思って
ドアを開けると・・・中国の身分証がなくてコンピュータ登録が
できない、このままだとホテルが処分を受ける。預かったお金
は返すので出て行ってくれ、とのこと。

別の町で同じ経験があり、交渉の余地がないことを知っている
ので少しだけ広げた荷物を纏め直して退散しました。

じゃあ何処へ行けばいいんだというと、カードに下の
ように書き記して、向かいの『天波大酒店』とのこと。

それは、当初私が思い浮かべていたホテルでした。

到着した日の『成都』といい、田舎の『犍為』といい、四川省は難しい所です。

犍為は町ですが、地方都市なので
よさそうなレストラン・食堂が見つか
りませんでした。

無難そうだと思い、やっと入ったのが
『炒飯専門店』でした。

多彩なメニューの中でも当たり外れ
の少ない《揚州炒飯》を頼んだので
すが米が不味かった。

  炒飯    4.5元

  
ビール  7元

180元取られただけあって先ずは
無難なホテルでした。

色々と考えましたが、ホテルがややこしいのを最大の理由として今回はSLだけにして四川省を早々に引き上げることに
しました。

2013年3月23日(土)

1元の公交バスで中心站へ行き、
早速成都行きのバスの切符を買
い求めました。

定期運行の中距離のこんな
バスでもバスのカードを持っ
ていました。

石羊経由で成都の站(北站と呼ぶようですが・・・)へ着いたのが12時半頃でした。
早速站の切符売り場へ行き、戻りの切符を買い求めました。

成都到
车时刻表
次- 站-到站 发时 时间 参考票价
K1094/K1091 成都 11:23 6:11 42小34分 硬座277.5元
480.5/496.5/513.5元
软卧757.5/789.5元
K588/K585 成都 18:58 6:41 35小41分 硬座251元
426/441/456元
软卧673/703元
T126/T127 成都 22:48 5:16 30小28分 硬座289.5元
501.5/517.5/534.5元
软卧791.5/823.5元

石羊経由で成都の站(北站と呼ぶようですが・・・)へ着いたのが12時半頃でした。
早速站の切符売り場へ行き、戻りの切符を買い求めました。


候補の列車は上の3本、《成都東站》は行き方を知らないのし、上は車内2泊で42時間もかかるし、下は到着が朝早す
ぎるので中に的を絞りました。窓口の係員は結構親切で、今日・明日/寝台・座席で各々検索して結論として真ん中の
明日発なら2等寝台の下段が取れるというのでそれにしました。

残る問題は《成都東站》へどうやって行くかです。
これを訊いてみると、下のようにメモにしてくれました。

明日、地下鉄に乗って成都東站へ行け、との
ことです。

懸案の切符も寝台の下段で確保できたし、後は明日までどうするかだけです。

特段にすることがないし、まだ1時過ぎで時間も早い、さりとて4軒・5軒と外国人お断りで途方にくれた初日の二の舞
は避けたい・・・  
結論として成都東へ行ってみることにしました。

成都に地下鉄が通っていることを知りませんでした。
ともかく地下鉄の駅へ行きき、ルートを調べて切符を買い求めました。切符は最短距離の次の
4元でした。

途中での乗り換えもあり、20分以上、30分近く掛かった気がします。

地下鉄の成都東站は国鉄の站と繋がっていました。どうやら国鉄の站の地下深くにあるようです。
地上へ上がるのにかなりの時間が掛かりました。
更には、国鉄の站は巨大で、どこまで行っても駅舎から出ることができません。それほど巨大だということです。

成都東站での大仕事は泊まるホテルを探すことです。

地上へ上がり、駅舎の外へ出て東西南北と見渡してみてもホテルの建物、看板の類が一切見当たりません。
後で調べたところ、この站の完成が2011年5月で、その後順次発着の列車が増えてきたとのこと。
また、地下鉄の站の開業も昨年とのこと。
全く新しい計画的な站だけに自生的に安ホテル等々ができてきた旧来の駅とは異なっているようです。

困ってしまいましたが、例により最後の手段で客引きを探すことにしました。
ところが客引きも殆どいなくて、成都へ戻ろうかと思っていると客引きらしいオバサンを発見。
ホテルがあるというので付いて行くと、直ぐのマンション群の中へ入っていきました。そしてエレベータで8階に昇り、ドアが
開いてドアの向かいの部屋へ案内されました。

部屋代は100元でした。
ベッドはまあまあでしたが、トイレとシャワーが
部屋の中になく、共用でした。

でも、私の他にはもう一部屋にオッサンが泊
まっていただけですから不自由はありません
でした。

ネットを訊ねると、壁の落書き風の文字を指で
示されました。不安でしたが、すんなりと無線
が繋がりました。映画もOKでしたから、スピー
ドは悪くなかったのでしょう。

下は成都東站前広場から眺めた宿泊したホテルのあった
マンション群の一部です。

手前の最も左の建物の8階でした。

多分、
もぐりのホテル営業でしょう。

全くの住宅マンションです。

中庭は憩いの空間になっていました。

行商も店を出します。

夕方、食事に出ました。マンションの敷地外の道路に面した1階に食堂とコンビニがありました。
その内の1軒で、青椒肉絲を、しつこく辛くするなと云って注文しました。

『三姐快餐』で食べました。隣も同系列です。

ここで大発見。オバサンのエプロンに注目。何と、
『釣魚島』との表示が・・・

中国政府のプロパガンダはこんなところまでも
広がっています。

勿論、
彼女には意味不明でしょう。

站次 站名 开车时间 时间
1 成都 11:23
2 遂宁 13:57 2小24分
3 南充 14:49 3小16分
4 17:33 6小
5 万州 21:07 9小18分
6 利川 23:42 12小8分
7 恩施 0:44 13小1分
8 建始 2:07 13小50分
9 宜昌 4:38 17小7分
10 6:13 18小35分
11 潜江 7:05 19小32分
12 仙桃西 7:25 19小57分
13 7:49 20小23分
14 武昌 10:34 22小56分
15 鄂州 12:34 24小54分
16 黄石 12:58 25小33分
17 14:00 26小33分
18 南昌 17:20 29小31分
19 吉安 20:55 33小24分
20 23:37 36小10分
21 3:20 39小51分
22 河源 4:17 40小51分
23 惠州 5:13 41小47分
24 6:11 42小34分
25 深圳 点站 6:47 43小24分
K1094/K1091 
成都
点站 深圳
全程时间
43小24分
全程硬座
285.5元
全程硬
492.5/508.5/525.5元
全程软卧
776.5/808.5元
站次 站名 开车时间 时间
1 成都 11:23
2 遂宁 13:57 2小24分
3 南充 14:49 3小16分
4 17:33 6小
5 万州 21:07 9小18分
6 利川 23:42 12小8分
7 恩施 0:44 13小1分
8 建始 2:07 13小50分
9 宜昌 4:38 17小7分
10 6:13 18小35分
11 潜江 7:05 19小32分
12 仙桃西 7:25 19小57分
13 7:49 20小23分
14 武昌 10:34 22小56分
15 鄂州 12:34 24小54分
16 黄石 12:58 25小33分
17 14:00 26小33分
18 南昌 17:20 29小31分
19 吉安 20:55 33小24分
20 23:37 36小10分
21 3:20 39小51分
22 河源 4:17 40小51分
23 惠州 5:13 41小47分
24 6:11 42小34分
25 深圳 6:47 43小24分
動輪は小さいながら4つ、日本風にいえば《D型》ということになります。

真新しそうな『成都東』站。

もぐり(?)のホテルから3分程度しか掛かりませんでした。

私の知っている中国の鉄道駅では最大の規模の站でした。向こうが見渡せないぐらいですから・・・

站全体が橋上站になっていて、十数本あるホーム
を跨いでいます。

そして、各々のホーム毎に個別の改札口があり、
そこから直接にホームに降りる形式で直結してい
るのです。

その意味においては機能的な設計になっています。




発車の20分ほど前に改札が始まりました。
エスカレーター・階段を降りれば、そこはもうホーム
です。

ともかく、すごい列車です。
始発の《成都東》から終着の《深圳東》まで2000km
以上も43時間24分掛けて走行します。

私の目的站・《東莞東》迄でも42時間34分です。

私の寝台です。

この空間で2昼夜、42時間以上も過すのです。

外はすっかり春めいて、陽の光が柔らかです。

そして、緑も心地よい程です。

『达』(達州)迄は四川省、『万州』は重慶市、『利川』から先は湖北省になります。

《達川》での停車が長かったのでホームに降りて夕食を買いました、10
元。

2013年3月25日(月)

車内で一晩過して3月25日になりました。

そうすると、車窓の両側に菜の花畑が広がってきました。四川省では花のピークはもう過ぎていて、種がかなり実って
刈り取りも近々始まるのではないかと思う程でしたが、湖北省では今が花の盛りでした。

標高の関係か、或いは種類の違いかは不明ですが、ともかく菜の花をめでました。

湖北省の『武昌』に到着しています。
《武昌》は《武漢》と一体化している
町です。


電光の表示の発車時刻からすると、
遅れは出ていないようです。

南昌(江西省)に近付きました。

南昌も定刻どおりで遅れはありません

《南昌》での停車時間中にホームに降りて弁当を買いました、これを夕食にしました。

二泊目の夜を車内で過しました。
でも、さすがに2泊は疲れました。《疲れ》というよりも《退屈》の方が大きかったように思います。

朝になれば《東莞》です。
気が騒ぐのか、朝は3時には完全に目を覚ましていました。
《龙川》《河源》《恵州》を経て《東莞東》には6時数分前に到着しました。

上は05:57の撮影と記録されています。

女性車掌が定刻06:10の発車備えています。

ほぼ2昼夜に亘って世話(?)になった9号車付きの車掌
です。
決して顔立ちの整った美人ではありませんがひた向きな
表情が強く印象に残っています。
(データでは06:00の撮影)

まだ夜は明けていません。(06:04撮影)
ようやく、出発した《東莞東》站に42時間半掛けて戻ってきました。

【参考】

『嘉陽小火車』の案内所には小規模ながらみやげ物コーナーがありました。
写真集とプラモデルの模型が中心で面白くなかったのですが、他にレールが陳列されていました。食指が動きました。
24元と高かったのですが、友人の分も含めて3個程度欲しかったのですが、現品が1個あるのみでした。

かなり錆付いていましたので、東莞の拠点に戻ってから磨きました。
<右>がもともとの物、<左>が磨いたものものです。余り変り映えしないので、日本へ帰ってからメラミンスポンジで
処理しようと考えています。

日本のレールの規格では、
        呼称    重量      高さ
  新幹線 50N  50KG/1m  153mm
         60   60KG/1m  174mm

それに対して、実測したところ、高さが80mmでしたから、重量は20KG/程度と想像します。

また、ゲージ(軌間)の762mm=2フィート6インチです。

因みに、日本のJRの在来線は、1067mmで3フィート6インチです。  
 

2013年3月26日(火)

《今回の日程と所要経費一覧》

年 月 日 行  程 手 段 交通費 保険他 宿 泊 食費他
2013年3月19日(火) 東莞→ 鉄道 289.5 - 茶座 10.0
2013年3月20日(水) →成都 煙草(2ヶ) 10.0
ビール(2本) 7.0
300.0 2.0
2013年3月21日(木) 石羊站へ 公交バス 1.0 夕食 24.0
石羊→ バス 67.0 夕食時ビール 7.0
犍为→三井 バス 4.5 スナック 3.8
120.0 別途ビール 4.0
2013年3月22日(金) 小火車乗車 火車 5.0 夕食(炒飯) 4.5
小火車乗車 火車 5.0 夕食時ビール 7.0
犍为→三井 バス 4.5 別途ビール 7.0
別途ビール 7.0
煙草(2ヶ) 10.0
2.0
180.0 記念品(レール) 24.0
2013年3月23日(土) 犍为→石羊 バス 67.0 夕食 18.0
成都站へ 市内バス 2.0 夕食時ビール 5.0
東站へ 地下鉄 4.0 別途ビール 4.0
煙草(2ヶ) 10.0
100.0 饅頭 2.0
2013年3月24日(日) 成都東→ 鉄道 513.5 - 缶ビール+スナック 30.0
(車内用)
駅弁 10.0
2013年3月25日(月) - 駅弁 10.0
2013年3月26日(火) →東莞東
合計 963.0 700.0 218.3
総合計 1,881.3
(人民元)